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2016年02月07日

ドリームシアター The Astonishing レビュー 〜 ノマックスとは何か? 全ストーリー歌詞解説

Dream Theater 2016.01.28 発売の新作アルバムです。
新生DTになってから、初のコンセプトアルバムで2枚組。
オリジナルで2枚組は Six Degrees Of Inner Turbulence 以来になります。

The Astonishing レビュー

今回のコンセプトアルバムのストーリーは王道もの。
この類の王道ストーリーは、他でやりつくされている感があるので物語として描ききるには非常に難しいです。

また、コンセプトアルバムは歌詞の意味(ストーリーの流れ)を理解しないと楽しみが半減するので、自分なりの解釈で箇条書きしていきます。

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The Astonishing のストーリーについて概略を以下に示します。

大北アメリカ帝国という国がある。
この国は指導者が富を持つ。
下々のものはつつましやかな生活を強いられている。
当然、下々のものは反乱する。

大北アメリカ帝国(敵)
皇帝 ナファリアス 皇后 アラベル
王子 ダリアス   王女 フェイス

レイブンスキル反乱軍(主人公側)
羊飼い ガブリエル 指導者アーリスの弟、王女フェイスと恋仲?
指導者 アーリス 妻 エンジェリオン(すでに死んでいる)
息子  サンダー

さあ、王道ストーリーの始まりだ!




アルバムジャケットにある機械 ノマックスとは何か?

最初、ジャケットの意味が良くわかりませんでしたが、黒い球体がGANTZに出てくるような球のイメージがあったので、殺戮に関係するマシーンだと思っていました。
しかし、そのようなことはなくノマックスはただの監視マシーンでした。
ノマックスの中には人間の目が6つ描かれています。
一番最初に現れてから、次にノマックスが現れるタイミングは必ず分岐点なので、これが幕間になります。

つまり、

ノマックス = 聴き手

と思います。




DISC1

Descent Of The Nomacs
ノマックスの飛来する機械音

Dystopian Overture
美しく変化もあり良いインスト曲です。
ですが、半端なオーケストレーションとクワイア。
どうせやるなら、もっと突き抜けてほしい感じはあります。

The Gift Of Music
The Answer
A Better Life

この3つはレイブンスキル反乱軍の話。
A Better Life では、死んだ妻エンジェリオンを偲んでのアーリスの決意を示しているので、なかなかいい曲になっている。

Lord Nafaryus
皇帝ナファリアスが反乱軍の噂を聞いて、反乱などできるはずはないと言う。
歌詞を見る限り、皇帝ナファリアスは家族を愛する人格者の様だ。

A Savior In The Square
反乱軍の弟 ガブリエルは音楽家。音楽ですべてを解決する思想の持ち主なのだろう。
その公演(コンサート)に、何故か皇帝一家まで聴きに来ている。
ガブリエルの前に王女フェイスが現れる。

When Your Time Has Come
ガブリエルと王女フェイスが堅い言葉で語り合う。

Act Of Faythe
王女フェイスの葛藤。どうも音楽家のガブリエルを見て一目ぼれしたようだ。
子供の笑い声はフェイスの子供時代を思い出しての演出。
王家なのに、貧富の格差を嘆いている。

Three Days
皇帝 ナファリアスは、反乱軍ガブリエルの音楽には感動したようだ。
しかし、民衆の前で語りはじめる。
この国の支配者は俺だ。こんな音楽では騙されない。

曲がポップ転調する。
反乱軍たちよ、降伏しろ。猶予は3日間だ。さもないとこの街を破壊する。
ハハハ、ハハハハハハァーと笑う。



この曲 Three Days が一応分岐点になると思います。
歌詞をまともに分析したのは2回アルバムを通して聴いてからですが、歌詞を紐解いていくと最初に聴いた印象がかなり変わりました。
もっと重苦しいストーリーのイメージだったのですが、基本的に重苦しくないです。

さらに、キャラ設定が面白いです。

これが、ジョン・ペトルーシの世界感なのでしょう。
まじめで性格が良いことがわかりますが、明らかに敵の作り方は苦手っぽいです。
悪役なら笑い方が非常に物足りないので、Abigail(by King Diamond)のように笑いましょう。

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フォアアハハハハハハハハハハハハハー、オフォフォフォフォフォフォフォフォフォ

これが、正しい笑い方だ!


脱線したので話をもとに戻します。




The Hovering Sojourn
機械音のインスト

Brother, Can You Hear Me?
反乱軍の話。
我々は屈することはないとのこと。
音楽家の弟ガブリエルは、兄アーリスを裏切らないと忠誠を誓う。

A Life Left Behind
皇帝の宮殿
王女フェイスが出ていく。
皇后アラベルはそれを止めることはできない。
王子ダリアスがフェイスの護衛(黙って見張る)になる。

Ravenskill
反乱軍の街。
音楽家ガブリエルを探しさまよう王女フェイス。
見つからない。
そのとき、アーリス(反乱軍指導者)の息子ザンダーとフェイスは出会う。

ザンダーについていくと、そこには、アーリスとガブリエルがいた。
アーリスは当然激怒するが、ガブリエルは違った。
「あなたの父は私の音楽にこころを動かされていた。私とともに行こう。音楽と愛を味方にすれば、理解しあえるはず。」

Chosen
ガブリエルの隠れ家で逢瀬

A Tempting Offer
隠れてついてきていた王子ダリアスが、反乱軍指導者アーリスの家に息子サンダーを人質にして入る。
こんな状況でも戦いはおこらず、話し合いで終わる。
王子ダリアスも戦いには反対しているようで、降伏と王女の場所を教えろと言っている。
「今夜じっくり考えるがよい」

Digital Discord
再び、機械音のインスト

The X Aspect
そして、アーリスは息子を助けるために弟ガブリエルと王女フェイスのいる場所を教える。

A New Beginning
皇帝の宮殿
皇帝ナファリアスはガブリエルの才能が恐ろしいと感じていたようだ。
説得するフェイス。
最終的には、ガブリエルと新しい生活するチャンスを与えた。

The Road To Revolution
ガブリエルの隠れ家に帰ってくるフェイス。ガブリエルと事の顛末と今後のことを話し合う。
「ヘヴンズ・コーブで落ち会おう」

アーリスは降伏するかどうかまだ決めかねている。
息子は人質に取られたまま。
しかし、革命を起こすことに決める。




DISC2

2285 Entr'acte
インスト

Moment Of Betrayal
革命の指導者アーリスは、息子を救う代わりに、弟ガブリエルを王子ダリアスに差し出すことにした。
弟を裏切ることにしたのだ。

Heaven's Cove
場所:ヘヴンズ・コーブの説明
円形闘技場。
かつては美しかった場所。

Begin Again
宮殿に帰ったフェイス。ヘヴンズ・コーブでガブリエルに会うことになっている。
ガブリエルへの思いをはせている。

The Path That Divides
ヘヴンズ・コーブ
アーリスは弟を差し出す直前に思い返し、王子ダリアスに刃向った。
ダリアスに倒されるアーリス。
アーリスはここで死ぬ。
その光景をアーリスの息子ザンダーは見ていた。

Machine Chatter
機械音のインスト

The Walking Shadow
瀕死のアーリスが近づいてくる影に向かい、最後の剣を振る。
(もしくは、ダリアスがアーリスにとどめを刺そうとして剣を振る? his weapon の his が誰を指すかかちょっと分かりにくい。でも、アーリスだと思います)

しかし、その影の正体は王女フェイスだった。

My Last Farewell
ガブリエルが後悔の念を語る。
フェイスは今にも死にそうだ。

Losing Faythe
皇帝ナファリアスは後悔した。
娘がこんなことになってしまったことを。
ガブリエルが歌えば、奇跡を起こせるかも?

Whispers On The Wind
ガブリエル
「私は、もう歌う力がない。もう希望は死に絶えてしまった。」

Hymn Of A Thousand Voices
民衆が影からでてきて集まってきた。
幾多の声が夜に響き渡る。
ガブリエルが声を取り戻した。

民衆と一緒に歌うガブリエル。
栄光の音が彼女を包み、フェイスは生き返った。

Our New World
ガブリエル、フェイス、ザンダーの喜びの合唱

Power Down
ノマックスの機械音停止

Astonishing

アーリスの魂 
「ガブリエル、俺の声が聞こえるか?
息子はお前に任せる。
愛と勇気を教えてやってくれ。」

一同
「了解(略)」

アンサンブル:
People,Can you hear us ?
Peace has been restored
Music reignes for everymore
We sing a song of freedom
Together we are bound
People,we shall never hold you down
We will build our world on common ground
And we'll live once more
Eternally
In harmony
Our lives will be
Astonishing
Again

Astonishing は最後の曲ですが、初聴で最もいいと感じた曲です。
えっ、これで終わり?感も半端なかったですが。

最後は、アンサンブルでエンディングです。
ちょっと、コーラスが目立たないです。
最後なので、大コーラスでやりすぎるくらい感動的にした方がよかったのかもしれません。




本アルバムは王道ストーリーに見せかけた、小家族の演劇でした。
王道メタルは数あれど、このような感じのストーリーだとは思いませんでした。
ただ、このジャンル(王道ファンタジーコンセプトアルバム)で Rhapsody of fire にまともに戦ったら完全KOされるだけですので、この路線で良かったと思います。

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Rhapsody of Fire - From Chaos To Eternity レビュー


ポートノイがいたらこのような感じのストーリーには絶対ならなかったと思いますが、今のドリームシアターならこのストーリー展開もありでしょう。

個人的にドリームシアターは Metropolis Part2、Six Degrees Of Inner Turbulence、Train Of Thought の3枚が最高と思っているので、今回のアルバムは物足りない感じはします。

Metropolis Part2 は、説明不要の完全なるコンセプトアルバム
Six Degrees Of Inner Turbulence は精神病の話をテーマにしたコンセプトアルバム
The Glass Prison、This Dying Soul を代表する、「Alchoholics Anonymous (AA)」 シリーズが始まるなど非常に魅力的でした。

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Six Degrees Of Inner Turbulence レビュー 〜 「Alchoholics Anonymous (AA)」 シリーズはここから始まった

Train Of Thought は全編、ヘビーメタルに特化したアルバム。
この時期のドリームシアターはアルバム一つ一つに明確なコンセプトがあり、最初に聴くだけでわくわくしました。
それ以降は、単独での破壊力はすさまじい曲もありました(Octavarium、The Count Of Tuscany など)が、アルバムとしてはいまいちで、ポートノイもいなくなり… 。




新生ドリームシアターをレビューした時必ず感じるのが、

「非常にまじめで、毒はなく、美しい」

ということ。
それが良いか悪いかは別にして、やっぱり期待していた感じはなかったでしたが、これはこれでありかと思います。
全編、非常に作りこんであるプログレッシブロックのコンセプトアルバムです。

The Gift Of Music、A Better Life、Three Days、A New Beginning、Moment Of Betrayal、The Path That Divides、Astonishing

など耳に残る名曲も多いので、ストーリーを追いながらもうしばらくリピートしてみます。


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posted by 夢 at 08:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | The Astonishing

第一期(1989年〜1998年) ドリームシアターレビュー 目次

「1st When Dream And Day Unite レビュー
「2nd Images And Words レビュー
「3rd Awake レビュー
「ミニアルバム A Change Of Seasons レビュー
「4th Falling Into Infinity レビュー

第二期(1999年〜2006年) ドリームシアターレビュー 目次

「5th メトロポリス・パート2(Metropolis Part2 : Scenes From A Memory) レビュー
「6th Six Degrees Of Inner Turbulence レビュー
「7th Train Of Thought レビュー
「8th Octavarium(オクタヴァリウム) レビュー
メトロポリス2000 レビュー
「ライブDVD SCORE(スコア) レビュー


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